CCNAとは?受験料・勉強時間・難易度と2027年のv2.0改訂|取得後に年収がどう動くか

CCNAは試験番号200-301・120分の認定試験で、受験料は300米ドル(日本円42,600円・税別/2026年8月時点)、認定の有効期間は3年です。合格率はシスコが公表していません。未経験からの学習時間は200〜300時間が目安で、現行v1.1は2027年2月2日で終了します。

この記事でわかること

  • CCNAの受験料・試験時間・有効期間と、出題6分野の配点比率
  • 合格率も合格ラインも非公表という事実と、その代わりに仕上がりを測る基準
  • 2027年2月3日に始まるv2.0で何が変わり、いま受けるべきか待つべきか
  • 未経験200〜300時間の内訳と、つまずきやすい3分野
  • CCNA取得後に年収が動く条件と動かない条件
  • 独学と講座の分かれ目になる3つの判断軸

公的・一次情報源: シスコシステムズ「Cisco Certified Network Associate (200-301 CCNA)」および認定更新ポリシー(参照)/厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」(参照)※金額・範囲は2026年8月時点

先に押さえたい4つの数字

CCNAで最初に押さえる数字は、120分・300米ドル・有効期間3年・出題6分野の4つです。ここは公式に示されており、教材や講座を選ぶ前提になります。

一方で、「合格率」と「合格点」の具体的な数字を、シスコは公表していません。公表値と推定値を分けて読むことが、この試験の最初の関門です。

この記事の要点
  • 受験料は300米ドル(日本円42,600円・税別)。ドル建てのため円換算額は改定される
  • 出題は6分野で、IPコネクティビティ25%・ネットワーク基礎20%・ネットワークアクセス20%の3分野で計65%
  • 合格率・合格点・問題数は非公表。模擬試験の正答率で仕上がりを測るしかない
  • 現行v1.1は2027年2月2日で終了し、翌2月3日からv2.0へ。トラブルシューティングとAIが増える
  • CCNA単独では年収は動きにくい。設計・構築の実務が乗って初めてレンジが上がる

未経験からネットワークエンジニアを目指す流れ全体を先に見ておくと、CCNAを取る時期を決めやすくなります。

目次

CCNAとは?受験料・試験時間・有効期間を1枚で押さえる

CCNAとは、シスコシステムズが実施するネットワーク技術者向けの認定資格です。試験番号は200-301で、ルーティング・スイッチング・セキュリティ・自動化まで、ネットワークの土台を横断的に問われます。

受験資格の制限はありません。学歴・実務経験・他資格の保有を問わず、誰でも申し込めます。

CCNA(200-301)の試験概要(2026年8月時点)

項目内容
試験番号200-301(現行バージョン v1.1)
試験時間120分
受験料300米ドル/日本円 42,600円(税別)・46,860円(税込)
出題形式選択式・ドラッグ&ドロップ・シミュレーション
問題数非公表
合格ライン非公表(スケールドスコア方式)
受験資格制限なし
実施方式ピアソンVUE公認テストセンター/自宅受験(OnVUE)
認定の有効期間3年
再受験の待機期間不合格の翌日から5日

受験料は米ドル建てで設定され、日本円の表示額は為替を踏まえて改定されます。「39,000円」「33,600円」と書かれた記事は改定前の金額なので、申し込む前に必ず公式の表示額を確認してください。

出題範囲は6分野。配点比率で学習の優先順位が決まる

現行のv1.1は6分野構成です。分野ごとに配点比率が公開されており、上位3分野だけで全体の65%を占めます。

CCNA 200-301 v1.1 の出題分野と配点比率

分野配点比率主な内容
ネットワークの基礎20%OSI/TCP-IP・ケーブル・IPv4/IPv6アドレッシング・無線の基礎
ネットワークアクセス20%VLAN・トランク・STP・EtherChannel・無線LANの設定
IPコネクティビティ25%ルーティングテーブル・スタティック・OSPFv2・冗長化
IPサービス10%NAT・NTP・DHCP・SNMP・Syslog・QoS
セキュリティの基礎15%ACL・ポートセキュリティ・AAA・無線セキュリティ
自動化とプログラマビリティ10%REST API・JSON・Ansible/Terraform・コントローラベース

学習時間を平等に配ると失敗します。IPコネクティビティとネットワークアクセスは、配点が高いうえに設定演習が必要な分野で、ここに時間を寄せるのが定石です。

逆に自動化とプログラマビリティは10%で、暗記寄りの出題が多い分野。深追いせず、用語と役割を押さえる方向に振ると効率が上がります。

CCNA 200-301 v1.1 の出題分野と配点比率

  • 配点上位3分野だけで全体の65%
    • IPコネクティビティ 25%ルーティングテーブル・スタティック・OSPFv2・冗長化。設定演習が必要
    • ネットワークの基礎 20%OSI/TCP-IP・ケーブル・IPv4/IPv6アドレッシング・無線の基礎
    • ネットワークアクセス 20%VLAN・トランク・STP・EtherChannel・無線LANの設定。ここも演習が必要
    • セキュリティの基礎 15%ACL・ポートセキュリティ・AAA・無線セキュリティ
    • IPサービス 10%NAT・NTP・DHCP・SNMP・Syslog・QoS
    • 自動化とプログラマビリティ 10%REST API・JSON・Ansible/Terraform。暗記寄りで深追いしない

図:配点上位3分野だけで65%。学習時間を平等に配らず、ここへ寄せる

合格ラインと問題数は公表されていない

CCNAでよく検索されるのが「合格点は何点か」「合格率は何%か」です。結論を先に書くと、シスコはどちらも公表していません

得点はスケールドスコア方式で算出され、受験者ごとの出題セットも同一ではありません。したがって「◯問中◯問正解で合格」という固定のラインは存在しない仕組みです。

公表されている情報・されていない情報

項目公表扱い方
試験時間・受験料・有効期間ありそのまま計画の前提にできる
出題分野と配点比率あり学習時間の配分根拠にする
問題数なし「約100問」は受験者の体感値
合格点なし「825点前後」も体感値・保証はない
合格率なし数値を掲げる記事は推定値と考える

数字が出ないなら、何を基準に受験日を決めるか。実務的な答えは1つで、模擬試験で安定して85%以上を取れているかどうかです。合格ラインが見えない試験では、余白を持って仕上げるしか手がありません。

2027年2月にCCNAはv2.0へ変わる|いま受けるか待つかの判断

CCNAはバージョン改訂の直前にあります。シスコは2026年5月20日にCCNA v2.0を発表し、現行v1.1は2027年2月2日で終了、v2.0は2027年2月3日開始と告知しました。

6年以上ぶりの大きな改訂です。学習を始める時期によって、使うべき教材が変わります。

CCNAバージョン切替のスケジュール

時期状態受験者への影響
2026年5月20日v2.0 発表出題範囲の方向性が公開された
〜2027年2月2日v1.1 で受験可能現行の教材・問題集がそのまま使える
2027年2月3日〜v2.0 に切替新範囲対応の教材が必要になる

取得済みのCCNAが無効になるわけではありません。改訂後も認定は取得日から3年間有効です。影響を受けるのは、これから学習を始める人と、受験を先延ばしにしている人だけです。

v1.1で受け切るための逆算(未経験からの場合)

  • 未経験からの学習期間は3〜6か月が目安です。
  • 2026年8〜10月現行v1.1で受け切れる想定学習期間4〜6か月。余裕をもって間に合う
  • 2026年11月一発合格が前提になる想定学習期間3か月。間に合うが再受験の余地は薄い
  • 2026年12月以降v2.0前提で教材を選ぶ想定学習期間2か月未満。v2.0前提で組むほうが安全

再受験には5日の待機期間があります。取得済みの認定は改訂後も取得日から3年間有効です。

図:現行v1.1は2027年2月2日で終了。学習開始月から受験バージョンを逆算する

v2.0で増えるのは3つ。トラブルシューティング・AI・クラウド

シスコと主要トレーニングベンダーの告知から、変更の柱は3点に整理できます。

  1. トラブルシューティングの復活。設定手順を覚えるだけでなく、障害の切り分けと原因の説明を求める設問が増える
  2. AIの追加。生成AIやAIを使ったネットワーク運用の理解が範囲に入る
  3. クラウド運用の拡張。クラウド管理型ネットワークやハイブリッド環境の比重が上がる

分野構成も6分野から5分野へ再編されます。一方でネットワークの基礎・スイッチング・VLAN・IPアドレッシング・ルーティング・セキュリティ・自動化という骨格は残るとシスコは説明しています。土台の学習が無駄になる改訂ではありません。

なお分野ごとの正確な配点比率は、公式のブループリントで確認してください。ベンダー各社の解説は方向性の説明であり、比率まで確定的に書けるのは公式資料だけです。

いま学習を始める人はどう判断するか

判断は単純です。2027年2月2日までに受け切れる計画なら現行v1.1、間に合わないならv2.0を前提に教材を選ぶ。この二択に落ちます。

未経験からの学習期間は3〜6か月が目安です。逆算すると、次の期限が見えてきます。

v1.1で受け切るための逆算(未経験からの場合)

学習開始想定学習期間v1.1での受験可否
2026年8〜10月4〜6か月余裕をもって間に合う
2026年11月3か月間に合うが再受験の余地は薄い
2026年12月以降2か月未満v2.0前提で組むほうが安全

再受験には5日の待機期間があり、1回落ちても日程は組み直せます。ただし期限直前だと2回目のチャンスが消えるので、そこは計画に入れておいてください。

シスコ自身は「すでに学習中の人は、待たずに現行試験で受け切ること」を推奨しています。学習途中で範囲を切り替えるほうが、失う時間は大きくなります。

CCNAの難易度|他資格との位置関係で見ると輪郭がはっきりする

CCNAの難易度は、IT系資格の入門と中級の境目にあります。ITパスポートや基本情報技術者より実機寄りで、CCNPよりは範囲が浅い、という位置づけです。

難しさの正体は知識量ではありません。設定コマンドと動作原理を、両方セットで問われる点にあります。

CCNAと近い資格の位置関係

資格運営レベル範囲の中心実機演習
ITパスポートIPA入門IT全般の用語不要
基本情報技術者IPA入門〜初級アルゴリズム・IT全般不要
LPIC-1/LinuC-1LPI/LPI-Japan初級Linuxのコマンド操作推奨
CCNAシスコ初級〜中級ネットワーク設計・設定必須級
CCNP Enterpriseシスコ中級〜上級大規模設計・高度な運用必須

同じ「初級」でも、基本情報が紙の上で完結するのに対し、CCNAはコマンドを打った経験がないと解けない設問が混ざります。ここが体感難易度の差になります。

CCNAと近い資格の位置関係

CCNA(シスコ)
レベル
初級〜中級
範囲の中心
ネットワーク設計・設定
実機演習
必須級。コマンドを打った経験がないと解けない設問が混ざる
有効期間
取得日から3年
基本情報技術者(IPA)
レベル
入門〜初級
範囲の中心
アルゴリズム・IT全般
実機演習
不要。紙の上で完結する
有効期間
有効期限なし
LPIC-1/LinuC-1
レベル
初級
範囲の中心
Linuxのコマンド操作
実機演習
推奨
運営
LPI/LPI-Japan

図:同じ「初級」でも、実機演習の要否と有効期限の扱いが違う

つまずきやすいのは3分野に集中する

学習者が止まる場所は、おおむね決まっています。次の3つです。

  1. IPv4サブネッティング。計算に慣れるまで時間がかかり、しかも他分野の前提になる
  2. OSPFv2。ネイバー確立の条件とLSAの流れが、暗記では通らない
  3. スパニングツリー(STP)。ルートブリッジ選出とポート役割が絡み、図で追わないと混乱する

この3つは先に固めるほど後が楽になる分野です。逆に自動化・QoS・SNMPは後半に回しても大きな影響はありません。

サブネッティングは、暗記より反復です。1日10問を2週間続けるだけで、計算時間は目に見えて縮みます。

ネットワーク未経験と経験者では、必要時間が倍違う

同じCCNAでも、出発点によって学習時間は大きく変わります。現場で運用・監視を担当している人なら、用語と機器操作の下地がある分だけ短縮できます。

出発点別の学習時間の目安

出発点学習時間の目安期間の目安(週10時間)
IT未経験・非IT職200〜300時間5〜7か月
監視・運用オペレーター経験あり120〜200時間3〜5か月
構築・設計の実務経験あり60〜120時間1.5〜3か月

この時間はシスコの公表値ではなく、教材ベンダーと合格体験の公開情報から集約した目安です。実際には、サブネッティングの習得速度で個人差が最も大きく開きます。

監視・運用から次のステップを探している方は、監視オペレーターからインフラエンジニアへ進むキャリアパスもあわせて確認しておくと、CCNAを取る目的が具体化します。

CCNAの勉強時間200〜300時間をどう配分するか

学習は「範囲を1周する」より、配点の高い分野から順に演習まで到達させるほうが早く仕上がります。以下は未経験者が週10時間で進める場合の配分です。

未経験からの学習ロードマップ(合計約240時間)

期間学ぶ範囲目安時間到達点
1〜4週ネットワーク基礎・IPv4サブネッティング50時間サブネット計算を1問30秒で解ける
5〜9週スイッチング・VLAN・STP・無線LAN60時間VLAN間ルーティングを自力で設定できる
10〜15週ルーティング・OSPFv2・NAT・DHCP70時間OSPFの隣接不成立を切り分けられる
16〜19週セキュリティ・IPサービス・自動化35時間ACLとポートセキュリティを設定できる
20〜24週模擬試験と弱点の潰し込み25時間模擬試験で安定して85%以上

ポイントは最終週の到達点です。合格ラインが非公表である以上、模擬試験85%を受験申込のトリガーにするのが、いちばん再現性のある進め方になります。

教材は「読む」「解く」「触る」の3点で組む

教材選びで迷ったら、役割の違う3種類を1つずつ揃えるだけで十分です。冊数を増やしても、進む速度は上がりません。

教材の3つの役割

役割具体例効く場面
読む市販の教科書・公式ガイド用語と原理の理解
解く問題演習サイト・問題集出題形式への慣れ・弱点発見
触るCisco Packet Tracer・中古実機・仮想環境設定コマンドの定着

「触る」を省くと、シミュレーション問題で崩れます。Cisco Packet Tracerは無償で使えるため、費用面で省く理由はありません。

CCNA取得までにかかる費用の目安

費目金額の目安
受験料46,860円(税込・1回)
教科書・問題集6,000〜12,000円
問題演習サイト(3か月)0〜9,000円
演習環境0円(Packet Tracer)
合計(一発合格の場合)約53,000〜68,000円

再受験は同額の受験料がかかります。1回落ちるだけで総額が9万円を超えるため、仕上がってから申し込むほうが結果的に安いという構造です。

CCNAの学習計画が固まったら、次に気になるのは「取得してからどれくらいで転職できるか」です。学習開始から内定までの期間を、実務経験の有無別に整理しています。

CCNA取得後、転職まで何か月かかるかを見る

CCNA取得後に年収は上がるのか|動く条件と動かない条件

ここが、資格情報の記事でいちばん語られない部分です。結論から書くと、CCNA単独で年収が上がる場面は限られます。上がるのは、CCNAが「担当工程の変更」につながったときです。

ネットワークエンジニアの年収は、経験年数と担当工程でレンジが決まります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)や賃金構造基本統計調査をベースに整理すると、次の帯に収まります。

経験年数別の年収レンジ(中央値帯・2026年時点の目安)

経験年数主な担当工程年収レンジ
0〜3年運用・監視・障害一次対応350〜450万円
4〜7年設計・構築・障害恒久対策500〜650万円
8〜12年リード・PM補佐・クラウド移行650〜850万円
13年以上アーキテクト・PM・部門長800〜1,100万円

CCNAが効くのは、この表の行を上に移すきっかけになる場合です。運用・監視のまま資格だけ増えても、レンジは動きません。

求人票でのCCNAの扱いは「必須」と「歓迎」で意味が違う

求人票を読むとき、CCNAが必須要件に入っているか歓迎要件かで、資格の価値はまるで変わります。

  1. 未経験可の求人の必須要件にCCNAがある場合=資格が応募資格そのもの。取得の効果が最も直接的
  2. 経験者向け求人の歓迎要件にある場合=実務経験が主で、資格は書類選考の後押し
  3. 記載がない求人=評価軸は設計・構築の実績。資格の有無で年収は動かない

つまりCCNAの投資対効果が最も高いのは、未経験・第二新卒から現場に入る一歩目です。ここでは資格が「応募できるかどうか」を分けます。

一方、実務3年以上の人がCCNAを取っても、それだけでは交渉材料になりません。資格の並べ方と実務の見せ方は、ネットワークエンジニアにおすすめの資格一覧と取得順序で整理しています。

CCNA取得後に年収が動く条件

  • 運用・監視のまま資格だけ増えても、年収レンジは動きません。
  • 現状運用・監視・障害一次対応経験0〜3年で年収350〜450万円。ここに留まると資格を足しても動かない
  • 移る設計・構築・障害恒久対策へ経験4〜7年で年収500〜650万円。CCNAはこの行を上に移すきっかけになるときに効く
  • 広げるLinuxとクラウドをCCNAの次に置くLinuC/LPIC-1は2〜3か月、AWS SAA等は3〜4か月。ハイブリッド案件で単価が上がる

資格を横に並べるより、1つ取るごとに担当工程を上げにいくほうが年収は動きます。

図:CCNAで年収が動くのは、担当工程が運用から設計・構築へ移ったとき

CCNAの次に積むと年収が動きやすい3つの要素

CCNAの後に何を積むかで、その後の伸び方が変わります。実務で評価につながりやすい順に3つ挙げます。

CCNA取得後の積み上げ候補

積み上げる要素効き方目安期間
設計・構築工程の実務年収レンジの行が変わる。最も効く1〜2年
Linux(LinuC/LPIC-1)サーバ・クラウド案件に手が届く2〜3か月
クラウド(AWS SAA等)ハイブリッド案件で単価が上がる3〜4か月
CCNP Enterprise大規模案件のリード候補になる6〜12か月

順番を守ることが大切です。資格を横に並べるより、1つ取るごとに担当工程を上げにいくほうが年収は動きます

Linux側の1枚目については、LPICの受験料3万円と有効期間5年の実像で費用と更新制度を整理しました。CCNAの次に置く2枚目として費用対効果が読みやすい資格です。

CCNAが取れた段階で市場価値を一度測っておくと、次に積むべきものが具体的になります。IT特化型と総合型ではNW・インフラ職の求人の質が違うため、目的別に選ぶのが前提です。

IT転職エージェントを目的別に比較して選ぶ

独学と講座、どちらを選ぶか|分かれ目は3つ

CCNAは独学でも十分に合格できる試験です。ただし、全員に独学が向くわけではありません。判断軸は3つあります。

独学が向いている人

  • ITの用語に抵抗がなく、公式ガイドを読み進められる
  • 週10時間の学習を、半年続ける生活リズムを作れる
  • 費用を6〜7万円台に抑えたい
  • すでに監視・運用の実務があり、機器のイメージが持てる

講座を検討したほうがよい人

  • 完全な異業種からの転職で、ネットワークの全体像が描けない
  • サブネッティングとOSPFで2週間以上止まっている
  • 期限が決まっており、独学の試行錯誤に使える時間がない
  • 実機・仮想環境の構築でつまずき、学習が進まない

判断のコツは、期限で切ることです。「1か月やって基礎分野が終わらなければ講座に切り替える」と先に決めておくと、迷い続ける時間が減ります。

費用面では、独学が約5〜7万円、講座利用が15〜30万円が相場です。差額は8〜25万円。その差額を、取得が3か月早まる価値と比べるのが現実的な判断になります。

よくある質問

CCNAの合格率はどのくらいですか?

シスコは合格率を公表していません。ネット上の「合格率◯%」はすべて推定値です。合格点も非公表で、スケールドスコア方式のため固定のラインは存在しません。仕上がりの判断は、模擬試験で安定して85%以上取れるかを基準にしてください。

CCNAの受験料はいくらですか?

300米ドル、日本円では42,600円(税別)・46,860円(税込)です(2026年8月時点)。米ドル建てで設定されているため、円表示額は為替を踏まえて改定されます。「39,000円」等と記載された情報は改定前の金額なので、申込前に公式の表示額を確認してください。

2027年のv2.0を待ったほうがよいですか?

待つ理由はほとんどありません。現行v1.1は2027年2月2日まで受験でき、取得した認定は改訂後も3年間有効です。シスコ自身も、学習中の人には現行試験での受験を勧めています。2026年12月以降に学習を始める場合だけ、v2.0前提で教材を選ぶほうが安全です。

未経験でもCCNAだけで転職できますか?

未経験可の求人では、CCNAが必須要件になっているケースがあり、応募できる求人の幅は明確に広がります。ただし内定はCCNA単独では決まりません。学習過程で何を構築したか、障害をどう切り分けたかを説明できるかが選考の分岐点になります。

CCNAとLPIC-1はどちらを先に取るべきですか?

ネットワーク職を目指すならCCNAが先です。求人票でネットワーク系の必須・歓迎要件に挙がる頻度が高いためです。サーバ・クラウド寄りに進みたい場合はLPIC-1/LinuC-1を先にする選択もあります。両方取るなら、間隔は2〜3か月空けず続けて取るほうが記憶が繋がります。

CCNAの有効期限が切れるとどうなりますか?

認定は取得日から3年で失効します。更新は、同レベル以上の試験に再合格するか、シスコの継続教育(CE)プログラムでポイントを取得する方法があります。失効しても再受験で取り直せますが、実務を続けているなら上位のCCNPを受けて同時に更新するほうが効率的です。

まとめ

CCNAは、公表されている情報と公表されていない情報がはっきり分かれる試験です。受験料・試験時間・配点比率・有効期間は公式に確認でき、合格率と合格点は確認できません。確認できる数字で計画を立て、確認できない部分は模擬試験の正答率で埋める。これが現実的な進め方になります。

そして、いまは改訂の直前という特殊なタイミングです。2027年2月2日までに受け切れるなら現行v1.1、間に合わないならv2.0前提。この判断だけは、学習を始める前に済ませておいてください。

取得後については、資格そのものより「担当工程が変わったか」が年収を決めます。CCNAは入口を開ける鍵であって、年収を上げるボタンではありません。入口を開けたあと、設計・構築の実務に手を伸ばせるかどうかが分かれ道になります。

CCNAを取ったあと、未経験・第二新卒からIT業界へ入る道筋を具体的に描きたい方は、若手・未経験に特化したエージェントの支援内容を確認しておくと動きやすくなります。書類の通し方から面接対策まで、支援範囲は各社で差があります。

未経験・第二新卒向けIT特化エージェントの支援内容を見る

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免責事項

※本記事はシスコシステムズおよび公的機関の公開情報を整理したものです。受験料・出題範囲・実施スケジュールは改定される場合があります。受験の可否や最新の実施要項は、シスコ公式サイトおよびピアソンVUEの発表を必ずご確認ください。年収レンジは公的統計をもとにした目安であり、企業・地域・案件により変動します。


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この記事を書いた人

Tanabeです。新卒でSIerに入り、ネットワークの設計から構築、運用保守、クラウド移行まで10年やってきました。その間に転職を3回、CCNPも取りました。

正直に言うと、資格を取っても年収はすぐには上がりませんでした。1回目の転職は失敗、2回目でようやく150万円上がり、3回目で今の事業会社に落ち着いた。動いてみて分かったのは、資格の有無より「現場で何を任されてきたか」で評価が決まる、ということです。

エージェントの言葉を鵜呑みにして、危うく後悔しかけた経験もあります。だからこそ、自分がやらかした失敗をそのまま書いて、同じ回り道をしなくて済むように残しています。転職を考え始めた人が、条件で損をしないための材料にしてもらえたら嬉しいです。

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