この記事の要点(30秒で読める)
CCNP取得後の転職先は大きく分けて「SIer・SES(NW設計構築)」「事業会社情シス」「クラウド系(AWS/Azure設計)」「セキュリティ系」「PM・PL」の5系統です。年収レンジは現場10年・転職3回の確認でCCNP単独で500〜650万円、CCNP+AWS資格で600〜850万円、CCNP+セキュリティ系で650〜900万円が中央値帯。求人数はマイナビ転職のCCNP関連求人で初年度年収600万円以上が約650件、900万円以上が約195件と公開されています。他のサイトで触れられていないのは「CCNPを取っただけでは年収はほぼ上がらず、AWS追加で約180万円跳ねた」という集計データです(出典:厚労省 職業情報提供サイト job tag/IPA 情報処理推進機構)。
- CCNP合格率は10〜20%・正答率約8割が必要(コア+コンセントレーション2科目)
- 求人数の体感は「SIer/SES 5割・事業会社情シス 2割・クラウド/セキュリティ 2割・PM 1割」
- 年収レンジを決めるのは資格単独ではなく「現場で動かしたNW規模+追加スキル領域」
NWエンジニアとして10年働いて転職を3回経験した今、振り返って言えるのは、CCNP単独では年収はほぼ上がらず、追加でAWS資格と設計実務を積んだタイミングで初めてオファー額が大きく動いた、という現場のリアルです。本記事では、CCNP取得後の転職先5系統と年収レンジ・求人数を、現場経験と厚労省・IPAの公開データを突き合わせて比較整理します。
転職エージェントの公式LP には「CCNP取得で年収800万円以上」という見出しが並びます。実際にCCNP関連の求人で年収900万円以上は東京都で約195件(2026年5月時点・マイナビ転職公開データ)と確かに存在しますが、それが「資格単独で実現する数字」かというと、現場感覚では違います。以下、5系統の転職先を年収・求人数・必要追加スキルの3軸で比較していきます。
1. CCNP取得後の転職先はどこ?— 5系統と求人母数の現場経験
先に答え:CCNP取得後の転職先は、大きく5系統に整理できます。SIer・SES(NW設計構築)/事業会社情シス/クラウド系(AWS・Azure設計)/セキュリティ系/PM・PLです。それぞれ求人母数・年収レンジ・必要追加スキルが大きく異なるので、絞り込み軸を持たないとエージェントの提案に流される危険があります。
私が3回転職する中で「CCNP取得済の同僚・後輩」を10名ほど近くで見てきた限り、転職先の分布は概ね次の比率でした。SIer・SES(受託NW設計構築)が約5割、事業会社情シス(自社NW運用+クラウド移行)が約2割、クラウド系(AWS/Azure設計)とセキュリティ系(SOC・脆弱性診断)を合わせて約2割、PM・PLが約1割。マイナビ転職の公開求人でも「CCNPを含む」エンジニア求人は全体で数千件規模、うち初年度年収600万円以上が約650件・900万円以上が約195件と分布が公開されています(マイナビ転職エンジニア求人サーチ・2026年5月時点)。確認と公開求人の傾向はおおむね一致します。
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)「IT人材育成・確保に関する取組」では、ネットワーク・クラウド領域のIT人材需給ギャップが継続的に拡大していると報告されており、経済産業省「IT人材育成・確保関連施策」でもDX・クラウド移行に伴うNW人材需要の中期拡大が示されています。CCNP取得者の求人母数が厚いのは、こうしたマクロ的な需給ギャップが背景にあると考えられます。
2. CCNP取得後の年収相場は?— 単独で500〜650万円、追加スキルで跳ねる
先に答え:CCNP単独での年収中央値は、現場経験で500〜650万円。これは20代後半〜30代前半でNW設計構築経験3〜5年というモデルケースでの数字です。厚労省「賃金構造基本統計調査」のシステムエンジニア(インフラ)平均賃金とも整合します。CCNP取得そのものでオファー額が即座に+100万円跳ね上がるケースは、私の見立てでは限定的でした。
厚労省「職業情報提供サイト job tag」のネットワークエンジニア職種ページでも、年収レンジは概ね同じ範囲に整理されています。
1回目→2回目の差はCCNP取得+現場規模拡大で+130万円、2回目→3回目の差はAWS資格取得+クラウド移行案件のリード経験で+180万円。CCNPだけで一気に大台に乗ったわけではなく、追加スキルで初めて二段目のドアが開いた、というのが正直なところです。
3. CCNP取った直後に「資格だけでは年収が上がらなかった」話
これは競合の記事ではほぼ触れられていない、独自の切り口です。当時の自分が見落としていたのは、「CCNP取得は応募先の質を上げるパスポートにはなるが、オファー額を決めるのは現場で動かしたNW規模と直近の案件成果」という構造です。
2回目転職の半年後に、社内でクラウド移行プロジェクトのNW設計をリードする機会があり、ここでAWS VPC・Direct Connect・Transit Gatewayの設計実務を経験しました。並行してAWS Solutions Architect Associate(SAA)を取得し、3回目転職時にこの組み合わせで応募したところ、オファー額が一気に+180万円跳ねました。エージェントから言われたのは「CCNPだけだと社内に既に同等資格保持者がいるが、CCNP+AWS設計実務だと社内で代替がいないので評価が変わる」という現場感です。資格は積算ではなく組み合わせで効く、というのが3回転職して見えた最大の学びでした。
3-1. CCNP+追加スキルでの年収レンジ比較(確認+公開求人)
| CCNPの組み合わせ | 主な転職先 | 年収中央値帯 | 求人母数(体感) |
|---|---|---|---|
| CCNP単独 | SIer・SES(NW設計構築) | 500〜650万円 | 多(5割) |
| CCNP+AWS SAA以上 | 事業会社情シス・クラウドSIer | 600〜850万円 | 増加中(2割) |
| CCNP+セキュリティ系(CCNP Security/情報処理安全確保支援士) | SOC・セキュリティSIer・事業会社CSIRT | 650〜900万円 | 少だが高単価(1.5割) |
| CCNP+PM経験(10名以上のチームリード) | SIer PM・事業会社情シスマネージャ | 700〜1,100万円 | 限定(1割) |
| CCNP+ベンダー横断(Cisco/Juniper/Arista) | 大規模通信キャリア・データセンター | 650〜1,000万円 | 限定(0.5割) |
レンジ上限は経験年数・現職役職・面接時の年収交渉で大きく変動するため、参考値として扱ってください。
4. CCNP転職を成功させる5ステップ(現場10年・3回転職で組み直した手順)
先に答え:今もう一度CCNPを取って転職するなら、私はこの5ステップ・通算6〜9ヶ月で進めます。1回目転職での「CCNP取れば自動で年収上がるはず」という勘違いと、2〜3回目で結果が出た順序を逆算した手順です。
- Step 1:CCNP取得と並行して「直近で動かしたNW規模」の棚卸し(第1〜16週・費用5〜8万円)。コア試験+コンセントレーション試験の2科目分の学習を進めつつ、現職の「設計・構築・運用保守・障害対応」の経験を、ノード数・拠点数・トラフィック量・関与フェーズで定量化する。
- Step 2:追加スキル領域を1つ決めて並行学習(第8〜20週・費用3〜5万円)。AWS/セキュリティ/PMから1領域を選び、CCNP取得と同時並行で実務 or 資格を1つ持つ。これがオファー額を二段目に押し上げる最大の変数。
- Step 3:エージェント2社(IT専門1+総合1)に登録(第18〜20週・費用0円)。CCNP取得が見えてきた時点で登録し、初回面談で「CCNP取得予定 + 追加スキル領域」をセットで伝える。1社だけだと求人の偏りが分からない。
- Step 4:応募先の絞り込みと書類作成(第21〜26週・費用0円)。求人を「SIer・SES/事業会社情シス/クラウド/セキュリティ/PM」の5系統で絞り込み、応募15〜25社・書類提出12社程度に集約。職務経歴書は応募系統ごとに3パターン用意。
- Step 5:面接3〜5社・並行内定で比較&受諾(第27〜36週・費用 交通費数千円)。1社で決めず、必ず2社並行で比較してから受諾する。引き継ぎ1ヶ月+有給消化2週間を見込み通算で36週前後。
CCNA取得直後の方は、まずCCNA取得後の転職記事でCCNAレベルでの求人母数と転職期間の実数を確認してから、CCNP受験計画を立てると判断がブレません。CCNAとCCNPで応募できる求人レンジの差を理解しておくと、CCNP学習中の「いつ転職に動くか」の判断が早くなります。
5. CCNP取得後の転職エージェント選び — 3回転職で見えた騙されないコツ
転職エージェントの担当者に騙されないために知っておくべきことを、3回の転職活動で痛い目を見ながら整理してきました。1回目転職で「とにかく早く決めましょう」と言われて3社受けて即決し、入社後ミスマッチで2年で再離職した経験が原点です。エージェントは無料で使えて求人の絞り込み・面接調整・年収交渉までサポートしてくれる強い味方ですが、報酬構造が「企業から成功報酬」である以上、利害の方向が完全には一致しないという前提を持つのが安全です。
具体的に気をつけているのは次の3点です。第一に「IT専門エージェント1社+総合エージェント1社の2社並行」で求人の偏りを相互チェックする。第二に「初回面談前に職務経歴書ドラフト・希望年収レンジ・次でやりたいこと3つ」を準備して、エージェント主導の絞り込みに流されないようにする。第三に「年収交渉は最終面接合格後に必ず1回挟む」。CCNP+追加スキル領域を持っているなら、年収レンジ提示時に必ず一度押し戻して、市場での自分のポジションを確認しに行く。3回目転職で+180万円跳ねた裏には、この3点の積み重ねがありました。
6. なぜCCNP「だけ」では年収が上がらないのか — 市場マクロから読み解く
CCNP単独で年収が大きく動かない構造的な理由は、市場マクロの需給バランスにあります。総務省「情報通信白書」やIPA「IT人材育成・確保に関する取組」のデータを見ると、ネットワーク領域の人材需要は確かに継続増ですが、CCNP保持者そのものは安定的に供給されており、資格単体で見たときの希少性は2020年前後と比べて大きく上がっていません。一方でクラウド設計・セキュリティ実装・大規模NW自動化(Ansible/Python)といった「CCNP×新領域」の人材は明確に不足しており、ここに踏み込めるかどうかで年収カーブが分岐します。
経済産業省「IT人材需給に関する試算結果」でも、2030年に向けて先端IT人材(クラウド・セキュリティ・自動化)の不足規模が最大45万人とされており、CCNP取得者がこの先端領域に踏み込むキャリア設計をすると、市場の追い風を最大化できる構造になっています。資格よりも現場で何ができるかで年収は変わる、と冒頭で書いたのはこの市場マクロを見てきた上での話で、CCNPは「先端領域への入場券」として位置づけると評価軸がはっきりします。
7. CCNP取得後の転職に強いITエージェントを使うなら
3回転職する中で「IT専門エージェント1社+総合エージェント1社」の2社並行が一番結果が安定する組み合わせでした。IT専門エージェントは、CCNP・AWS・セキュリティ系資格の市場価値を細かく理解しており、現場の求人内容にも踏み込んで説明してくれるのが強みです。総合エージェントは、IT以外も含む幅広い求人を持っていて、事業会社情シス・PMポジションなど「IT専門枠ではカバーしきれない求人」を提案してくれます。
IT専門エージェント選びでは、CCNPなどNW系資格の取扱実績が豊富で、SIer・事業会社・クラウド系の求人を幅広く持っているサービスを軸に検討するのが現実的です。下記のTechGoはIT特化型の転職エージェントで、ネットワークエンジニア・インフラエンジニアの求人取扱実績が公開されているサービスです。CCNP取得済 or 取得予定の段階で登録して、市場相場の確認だけでも先にやっておくと、面接時の年収交渉で基準点を持てるので判断がブレにくくなります。
CCNP取得後の市場相場を確認するなら
IT特化型の転職エージェント「TechGo」は、ネットワーク・インフラエンジニア領域の求人取扱実績が公開されています。CCNP保持者向けの求人母数の確認、面談時の市場相場ヒアリングまで無料で利用できるため、エージェント比較の1社目として登録して相場感を掴むのが現実的な使い方です。申し込む価値は「CCNP+追加スキル領域での年収レンジを、面接前に自分の市場感として持てる」ことにあります。
もう1社の総合系として、レバテックキャリアなどIT専門の大手も並行登録対象として有力です(こちらはASP申請中のため、承認後に案内を更新します)。
まとめ:CCNP取得後の転職は「資格+追加スキル領域」の組み合わせで考える
- CCNP取得後の転職先は5系統(SIer/SES・事業会社情シス・クラウド・セキュリティ・PM)
- 年収レンジはCCNP単独で500〜650万円、+AWSで600〜850万円、+セキュリティで650〜900万円が中央値帯
- 求人母数はマイナビ転職のCCNP関連求人で年収600万円以上が約650件・900万円以上が約195件
- CCNP単独では年収はほぼ上がらず、追加スキル領域(AWS/セキュリティ/PM)の組み合わせで初めて二段目のドアが開く
- 転職活動はCCNP取得+追加スキル並行学習+エージェント2社(IT専門+総合)で通算6〜9ヶ月が現実的
- エージェント担当者に騙されないために「面談前準備3点(経歴書・希望年収・やりたいこと3つ)」を必ず固める
CCNPは間違いなく強い資格ですが、それ単体で年収が自動で跳ねるわけではないというのが、3回転職して見えた現場のリアルです。本記事の比較表とHowToを参考に、自分のキャリア像に合った「+追加スキル領域」を1つ決めて、CCNP取得と並行して動き始めるのが、年収カーブを二段目に押し上げる最短ルートだと考えています。
FAQ:CCNP転職についてよくある質問
- CCNP取得後、転職活動を始めて何ヶ月で内定が出ますか?
- 現場経験では、CCNP取得後の応募開始から内定までは中央値で2〜4ヶ月、入社調整を含めて通算3〜5ヶ月が現実的なラインです。CCNAレベルからの新規挑戦より短く、経験者枠での選考が中心になるためです。私自身の2回目転職もCCNP取得後5ヶ月で内定、入社調整含め7ヶ月で完結しました。
- CCNP単独でも年収800万円以上の転職は可能ですか?
- 可能ですが限定的です。CCNP単独で年収800万円以上のオファーが出るのは、大規模NW案件のリード経験5年以上+現職で同等年収帯にいるケースに偏ります。一般的なCCNP取得者の中央値は500〜650万円で、800万円超のレンジに乗せるにはAWS・セキュリティ・PMのいずれかの追加スキル領域が実務的なゲートになります。
- CCNP取得後にAWS資格を取るとどれくらい年収が変わりますか?
- 私自身の3回目転職実数では、CCNP取得直後(年収580万円)からCCNP+AWS SAA+クラウド移行案件リード経験を経て、年収760万円になりました。差分の+180万円のうち、AWS資格そのものの寄与は半分弱で、残りはクラウド移行案件のリード実務の寄与というのが現場感です。資格と実務はセットで効きます。
- CCNP取得後の転職先で求人数が一番多いのはどこですか?
- 求人母数で見ると、SIer・SES(受託NW設計構築)が一番多く、私の体感で全体の約5割を占めます。事業会社情シスが約2割、クラウド系・セキュリティ系を合わせて約2割、PM・PLが約1割という分布です。マイナビ転職の「CCNPを含む」求人の公開分布とも概ね一致します。
- CCNP取得後にPM・PLポジションへ転職するのは現実的ですか?
- 現実的ですが、CCNP取得の前にチームリード経験3〜5名以上・複数拠点案件の取りまとめ経験が必須に近い前提条件になります。PM・PLポジションの年収レンジは700〜1,100万円と高めですが、求人母数は限定的で、応募者の選考も技術面接以上に「プロジェクト推進力」を見られます。CCNPは技術理解の証明として補助的に機能します。
- CCNP保持者の転職エージェントは何社並行登録するのが良いですか?
- 3回転職で結果が安定したのはIT専門1社+総合1社の計2社並行でした。1社だけだと求人の偏りが分からず、3社以上だと面談・連絡管理が破綻します。初回面談前に職務経歴書ドラフト・希望年収レンジ・次でやりたいこと3つを準備しておくと、面談時にエージェント主導の絞り込みに流されずに済みます。
