ポート番号は、TCPやUDPの通信で「どのアプリあてか」を見分ける0〜65535の番号です。よく使うのはSSHの22、DNSの53、HTTPの80、HTTPSの443。0〜1023はウェルノウンポート、49152〜65535は一時的に使う番号と、RFC 6335で範囲が決まっています。
この記事でわかること
- よく使うポート番号を用途別(Web・メール・VPNなど)に並べた一覧
- それぞれがTCPかUDPかと、両方使うものの扱い
- 0〜1023・1024〜49151・49152〜65535の3つの範囲の意味
- WindowsとLinuxで送信元に使われる番号の範囲
- 自分の端末が今どのポートを使っているかを確かめるコマンド
一次情報: IANA「Service Name and Transport Protocol Port Number Registry」(参照)/RFC 6335(参照)※2026年10月時点
ポート番号は、ネットワークの資格試験でも定番の出題です。どの資格をどの順で取ると現場で評価されるかは、別の記事にまとめました。
ポート番号とは?通信の行き先のアプリを示す番号
ポート番号とは、TCPやUDPで通信するときに、相手のコンピューターの中の「どのアプリあてか」を示す番号です。0から65535まであります。
IPアドレスが建物の住所なら、ポート番号は部屋番号です。同じサーバーでWebとメールを動かしていても、443番に来たらWebサーバー、25番に来たらメールサーバー、と番号で振り分けられます。
通信には、相手側のポート番号(宛先ポート)と、自分側のポート番号(送信元ポート)の2つが付いています。一覧に載っているのは「待ち受ける側」の番号で、送信元の番号は通信のたびにOSが空いている番号から選ぶ仕組みです。
0〜1023・1024〜49151・49152〜65535の3つの範囲
ポート番号は、RFC 6335で3つの範囲に分けられています。
| 範囲 | 呼び名 | 中身 |
|---|---|---|
| 0〜1023 | システムポート(ウェルノウンポート) | IANAが割り当てる。SSH・HTTPなど基本のサービス |
| 1024〜49151 | ユーザーポート(登録済みポート) | IANAが割り当てる。DBやVPNなど個別のアプリ |
| 49152〜65535 | 動的ポート(プライベート・エフェメラル) | 割り当てない。送信元などで一時的に使う |
送信元に使われる範囲はOSの設定で決まり、RFCの範囲と同じとは限りません。WindowsはVista以降、既定で49152〜65535です(Microsoft Learn)。Linuxの既定は32768〜60999で、ip_local_port_rangeで変えられます(Linuxカーネル文書)。
よく使うポート番号一覧(用途別)
ここからは、現場でよく見るポート番号を用途ごとに並べました。番号と名前は、IANAの登録簿(2026年9月30日更新版)と照らし合わせてあります。
Web・リモート操作
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 80 | TCP | HTTP | 暗号化なしのWeb |
| 443 | TCP(HTTP/3はUDP) | HTTPS | 暗号化されたWeb |
| 8080 | TCP | HTTP(代替) | 検証用・プロキシで使われやすい |
| 22 | TCP | SSH | 暗号化されたリモートログイン・SCP・SFTP |
| 23 | TCP | Telnet | 暗号化なしのリモートログイン |
| 3389 | TCP・UDP | RDP | Windowsのリモートデスクトップ |
8443番はIANAの登録名は別のサービスですが、HTTPSの代わりの番号として機器の管理画面などでよく使われています。
メール
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 25 | TCP | SMTP | サーバー同士のメール転送 |
| 587 | TCP | Submission | メールソフトから送るとき |
| 465 | TCP | SMTPS(Submissions) | TLSで送るとき |
| 110 | TCP | POP3 | 受信(端末に取り込む) |
| 995 | TCP | POP3S | POP3をTLSで |
| 143 | TCP | IMAP | 受信(サーバーに置いたまま) |
| 993 | TCP | IMAPS | IMAPをTLSで |
名前解決・アドレス配布・時刻
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 53 | UDP・TCP | DNS | 普段はUDP、大きな応答やゾーン転送はTCP |
| 67/68 | UDP | DHCP | 67がサーバー、68がクライアント |
| 123 | UDP | NTP | 時刻合わせ |
| 137〜139 | UDP・TCP | NetBIOS | 古いWindowsの名前解決・共有 |
ファイル共有・転送
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 20/21 | TCP | FTP | 21が制御、20がデータ(アクティブモード) |
| 69 | UDP | TFTP | ネットワーク機器の設定・OSの転送 |
| 445 | TCP | SMB | Windowsのファイル共有 |
監視・ログ・認証
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 161 | UDP | SNMP | 監視サーバーから機器への問い合わせ |
| 162 | UDP | SNMP Trap | 機器から監視サーバーへの通知 |
| 514 | UDP | Syslog | ログの送信 |
| 1812/1813 | UDP | RADIUS | 認証/アカウンティング |
| 49 | TCP | TACACS+ | ネットワーク機器のログイン認証 |
| 389/636 | TCP | LDAP/LDAPS | ディレクトリの参照(636はTLS) |
| 88 | TCP・UDP | Kerberos | Active Directoryの認証 |
VPN・ルーティング
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 500 | UDP | IKE(ISAKMP) | IPsec VPNの鍵交換 |
| 4500 | UDP | IPsec NAT-T | NATを越えるIPsec |
| 1701 | UDP | L2TP | L2TP/IPsec |
| 1194 | UDP・TCP | OpenVPN | OpenVPNの既定 |
| 179 | TCP | BGP | ルーター同士の経路交換 |
データベース
| 番号 | TCP/UDP | サービス | ひと言 |
|---|---|---|---|
| 3306 | TCP | MySQL | MySQL・MariaDB |
| 5432 | TCP | PostgreSQL | PostgreSQL |
| 1433 | TCP | SQL Server | Microsoft SQL Server |
TCPかUDPかで、許可の書き方が変わる
同じ番号でも、TCPとUDPは別物です。ファイアウォールで許可するときに、プロトコルを取り違えると通りません。
DNSはUDPの53番だけ開けて、TCPの53番を忘れるのが典型的なミスです。普段の問い合わせはUDPで済む一方、応答が大きいときやゾーン転送ではTCPが使われます。片方だけ許可すると、特定の名前だけ引けないといった分かりにくい症状になります。
許可ルールを書く前に確かめる3点
- サーバーを公開するとき・通信が通らないときに、この順で確かめます。
- 1番号だけでなくTCPかUDPかを確かめるDNS・RDP・Kerberosのように両方使うものがある
- 2方向を確かめるSNMPは監視サーバーから161番へ、Trapは機器から162番へ。向きが逆
- 3待ち受け側で本当に開いているかを見るnetstatやssで、そのポートがLISTENになっているか
ファイアウォールを開けても、アプリが待ち受けていなければつながらない。
図:プロトコル・方向・待ち受けの3点を順に確かめる
自分の端末が使っているポートを確かめる
一覧は「普通はこの番号」という目安にすぎません。実際にどのポートが開いているかは、端末で確かめるのが確実です。
| やりたいこと | Windows | Linux |
|---|---|---|
| 待ち受けているポートの一覧 | netstat -ano / Get-NetTCPConnection -State Listen | ss -tuln |
| 待ち受けているアプリまで見る | netstat -ano(PIDをタスクマネージャーで照合) | ss -tulpn(root権限) |
| 相手のポートに届くか | Test-NetConnection 宛先 -Port 番号 | nc -zv 宛先 番号 |
| 番号と名前の対応表 | C:\Windows\System32\drivers\etc\services | /etc/services |
servicesファイルは、OSが持っている番号と名前の対応表です。netstatなどが「:https」のように名前で表示するときは、この表を引いています。
一覧に無い番号を見つけたら
IANAの登録簿は、番号・サービス名・キーワードで検索が可能です。知らない番号が待ち受けていたら、登録簿で名前を引き、そのうえでどのプロセスが開けているかを確かめます。
登録簿に名前が載っていても、そのアプリが動いているとは限りません。番号から推測で決めつけず、プロセスまでたどるのが確実です。
よくある質問
ポート番号は全部でいくつありますか?
TCPとUDPそれぞれに、0から65535までの65,536個あります。同じ番号でもTCPとUDPは別のものとして扱われます。
ウェルノウンポートとは何番から何番ですか?
0番から1023番です。RFC 6335ではシステムポートとも呼ばれ、SSH(22)・DNS(53)・HTTP(80)・HTTPS(443)などの基本のサービスに割り当てられています。
8080番は何に使われていますか?
IANAではHTTPの代わりの番号(http-alt)という登録です。80番を使えない検証環境や、プロキシサーバーの待ち受けでよく使われます。
送信元のポート番号が毎回変わるのはなぜですか?
送信元の番号は、通信を始めるたびにOSが空いている番号から選ぶからです。Windowsは既定で49152〜65535、Linuxは32768〜60999の範囲から選びます。
ポートが開いているかを外から確かめるには?
WindowsならPowerShellのTest-NetConnectionに-Portを付ける方法、Linuxならncを使う方法が手軽です。相手側でアプリが待ち受けていて、途中のファイアウォールが許可していれば成功します。
まとめ
- ポート番号は、TCP・UDPで通信先のアプリを見分ける0〜65535の番号
- 0〜1023がウェルノウンポート、1024〜49151が登録済み、49152〜65535が動的(RFC 6335)
- よく使うのはSSH 22・DNS 53・HTTP 80・HTTPS 443・RDP 3389・SMB 445
- TCPとUDPは別物。DNSのように両方使うものは、許可も両方に入れる
- 一覧は目安。実際に開いているかはnetstatやssで、届くかはTest-NetConnectionやncで確かめる
ポート番号を覚えたら、次は「開いているか」「届くか」を自分で確かめる番です。netstatで待ち受けを見て、相手側から接続を試すと、通信が止まっている場所を絞り込めます。
ポート番号やプロトコルの知識は、未経験からネットワークエンジニアを目指すときの土台になります。CCNAの取得から内定まで、学習と転職の順番を5つの段階で整理した記事です。
免責事項
※本記事はIANAの登録簿・RFC・Microsoftの公式ドキュメント・Linuxカーネル文書などの公開情報をもとに整理したものです。実際に使われるポート番号は、製品や設定によって変わる場合があります。業務で使う機器では、所属先の手順と各製品の最新資料をあわせてご確認ください。

